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船舶運航シミュレータシステム

導入の背景

科学技術の急速な進歩により船舶は高速化、大型化し、さらに船舶の航行環境もより一層複雑になるにつれて、海上を航行する船舶に対する危険性は日増しに増大しています。これらの船舶が有している危険性により、ひとたび事故がおきますと、経済的かつ環境保護的の観点から見て取り返しの付かない状況となることは必至です。日本のエネルギー路であるマラッカ海峡におけるタンカー事故に代表される重大事故を未然に防ぎ、これらの危険性につながる航行環境において船舶を安全に航行するためには、船舶運航の責任者である航海士・機関士に対する研究および教育、訓練の充実が必要不可欠であると考えられます。現在国際海事機関IMOにおいてもSTCW条約(船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約)の見直しが検討されており、その中でも教育研究の充実が重要な社会的要求として認識され、さらに国際的な世論の支持を受けています。

そこで、神戸大学海事科学・海事科学研究科は、教育研究設備として船舶運航シミュレータ(Marine Simulator)を2009年度(2010年3月)に導入しました。導入したシミュレータは、操縦・運航を模擬するナビゲーションシミュレータ(Navigation Simulator)と機関プラントを模擬する舶用機関プラントシミュレータ(MEPS : Marine Engine Plant Simulator)からなり、相互の連携がとれるようになっています。

船舶運航シミュレータシステムの配置図
船舶運航シミュレータシステムの配置図
使用目的
  • 船舶職員の教育課程における法で定められた教育訓練
  • 上記教育・訓練手法に関して、世界基準策定への提言
  • 海上における船舶交通の安全に資する研究
  • 海難事故原因の究明および防止対策の検討

ナビゲーションシミュレータ

視覚および各種計器類によって様々な航海状態を再現する設備です。球形下方スクリーンの設置によって、離着桟航海時における現実に極めて近い岸壁模擬映像が再現できます。船橋内各種情報機器類に、ソフトウェアによる模擬表示を採用することで、将来の船橋内各種機器の表示方式を再現し検討することが可能になっています。

システム構成
  1. 自船システム
    自船船橋、操舵スタンド(オートパイロットを含む)、操船コンソール、チャートテーブル、ARPA、ECDIS、レピーターコンパスなど
  2. 視覚システム
    スクリーン、グラフィック表示装置、データベースなど
  3. インストラクターシステム
    監視用モニター、レーダー指示器、実験条件設定装置、データベース作成装置、実習評価機器など
船橋(Bridge)
船橋(Bridge)
ナビゲーションシミュレータ全景
ナビゲーションシミュレータ全景

舶用機関プラントシミュレータ

本学部・研究科のMEPSは、外航船舶である大型コンテナ船(機関定格出力43,840 kW)の機関プラントをモデル化しており、主機関・発電機・ボイラー・排ガスエコノマイザーなどの主要船舶機器の動作をエネルギーフロー、質量フローやヒートバランスを考慮して仮想的に実現するシステムです。また、主要な機器のシミュレーションアルゴリズムを改変することが可能であり、モデルプラント開発など研究目的に使用できます。

システム構成
  1. シミュレーション統括システム
    シミュレーション演算・制御機能、外部記録用印刷装置など
  2. 機関制御室 ( C/R ) システム
    機関制御卓、C/R 機能用コンピューターなど
  3. 機関室 ( E/R ) システム
    タッチパネル付大型ディスプレー 、E/R 機能用コンピューター
  4. インストラクターシステム
    シミュレーション進行管理用コンピューター、C/R & E/R 機能用コンピューター、連絡通信設備(対船橋、対C/R)など
機関室(Engine Room)
機関室(Engine Room)
機関制御室(Control Room)
機関制御室(Control Room)
インストラクター(右端)
インストラクター(右端)

シミュレータ使用願い届出手順について